■即興演奏会による「即興演奏会×噺」
「即興演奏会」は即興演奏の公演をするために今年1月に立ち上がったグループです。エリザベト音楽大学の在学生、卒業生を中心に、11人(13人)の若手音楽家が参加しています。
この会の発起人は西条町在住 金森陽大さんと広島市在住 沖中春志郎さん。金森さんが千葉県の市川市で行われた「第7回即興オーディション」で優秀賞を受賞したことをきっかけに、「即興演奏をやろう!」と思い立ちました。すぐに仲間を募ったところ、予想外に「俺も!俺も!」と集まり、「即興演奏会」結成に至りました。
即興演奏って何するの?と思いますよね。使う楽器は、フルート、トロンボーン、チューバ、チェロ、ギター、鍵盤ハーモニカ、ピアノ、パーカッション、電子楽器 。それに加えて、声楽やダンスでの表現も参加します。公演当日、テーマが与えられて、そのテーマをもとに演奏や表現を決めていくそうです。
「即興演奏会」はこれまでに広島市で2度の公演を行っています。そして、3度目の公演は東広島市で行われることになりました。
その練習を見学させていただきました!とはいえ、その場で作る音楽表現にどうして練習があるのでしょうか。即興演奏は自分の演奏だけ考えればいいわけではありません。みんなで1つの演奏をつくり出すので、仲間の出す音を聴き、ダンスなどの表現を受け止めることが必要です。そのためには、あらかじめ仲間の癖を体で覚えることが、練習につながるそうです。
練習では、即興での演奏を繰り返し行います。全員で1つの作品をつくり出すという目的の中で、他者のパフォーマンスに耳も目も注ぎながら、自分のパフォーマンスに集中する。脳をフル回転させての究極の作業です。
仲間のパフォーマンスに対する意見交換もしっかり行って、本番に向けて全体としての意識を高める時間を過ごしています。
東広島の公演ということで、安芸津町出身でエリザベト音楽大学准教授の折河宏治先生(バリトン歌手)に出演交渉をしたところ、快諾してくださいました。折河先生の協力も得て、挑戦するのは「即興ミニオペラ」。時代、登場人物などを設定した上で、その場でオペラを作り出します。楽しみですね。
また、もう一人のゲストであり、同じくエリザベト音楽大学准教授の川上統先生(作曲家)は、第1回公演から継続して出演し、「即興演奏会」の活動を支えてくださっています。作曲家として現代音楽界の第一線で活躍しておられる上、即興演奏の経験豊富な先生です。
最後になりましたが、即興演奏に欠かせないのはお客様。お金と時間を使って鑑賞してくださるお客様がいらっしゃることで、演奏に緊張感が生まれます。
「ただ即興演奏を行うなら、部屋を借りて仲間同士で楽しめばいいんです。そうではなくて、作品としての即興演奏を成立するのは、お客様がいるからなんです。ぜひ足を運んで一緒に作品を完成させていただきたい」この言葉に妙に納得させらました。
若い音楽家たちが心から表現する音楽を熱い部分や美しさなどいろいろな角度から味わっていただきたいと思います。観客も一緒になって初めて達成できる即興演奏作品完成の瞬間にぜひお立ち合いください。
チケットは、前売1500円 当日2000円。Google Form、キハラ楽器・ハママツ楽器、メールやSNSへのお問い合わせで購入できます。
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