Recollection Vision 東広島の過去・現在・未来

Event Notes
その地域に住む人々との対話を通じて得た物語をもとに、画面に中心人物を据え、その周りに地域の歴史や社会的背景などを曼荼羅まんだらのように現地に配置し、1枚の写真を完成させる〈Manda-la〉シリーズを国内外で展開する宇佐美雅浩。本展のために実施した「Manda-la in 東広島」プロジェクトでは、東広島の特徴的な景色である赤瓦の風景に着目するとともに、近代に発展した酒づくりの歴史と文化を起点として、戦時中の東広島での原爆被爆者救護の歴史をあらわした1枚の大型写真作品を大勢の参加者とともにつくり上げました。完成作品のほか、酒づくりや戦時中の様子、平和活動などに関する市民のインタビューを交えたプロジェクトの制作過程をドキュメント映像としてあわせてご紹介します。
そのほか、「Manda-la in 東広島」に繋がる「赤屋根」に焦点を当てたシリーズでは、酒蔵地区の一角や寺院、田園、海辺、学校など多様な赤屋根を高い位置から捉え、新鮮な視点で赤屋根の風景を提示しています。また、東広島と広島、さらに海外の人々が所有する時計の文字盤を通じて、過去から現在、未来までを示唆する「8時15分」をテーマに、未来に向かって歩みを進めている現代の私たちが生きる時間を、多数の写真作品群によって俯瞰的に展示します。
市制施行50周年の年度の最後となる本展では、現代において失われつつある記憶をもとに、この街の歴史に焦点を当て、奇しくも戦後80年を迎えるこの年に平和への想いを重ねながら、この街の未来を見つめます。
チケット
一般 1000円
大学生 500円
高校生以下無料
お問合せ
東広島市立美術館
082-430-7117