■ことNEWあんさんぶる

 お琴の演奏を聴いたことがありますか? 大変勝手ではありますが、年配の女性が演奏されているイメージがありませんか。そのイメージを裏切る「ことNEWあんさんぶる」というグループが安芸津にあります。なんと、演奏者の半分以上が20代以下。高校生もいらっしゃいます。

 どうしてそんなに若い方が多いのか。菅田先生に伺うと、2010年から伝統文化親子教室という取り組みが行われていて、それをきっかけにして琴を続ける子がいたりとか…。と説明していただきました。それは、さぞお琴が魅力的な楽器なのだろうと、メンバーの皆さんに伺ってみると、そういう訳でもなさそう。

結局のところ、

➀菅田先生がいろいろな講座や伝統文化親子教室に参加した子供たちを積極的に誘う。

➁先生のパワーと魅力に引き付けられてお琴を始める。

という流れで、高齢化社会に逆行するグループが出来上がったようです。

最終的には先生も「私が誘うんよ」と笑いながらおっしゃっていました(笑)

 今回10月8日(日)に行われた練習を見学させていただきました。この日は10月15日(日)「けんみん文化祭ひろしま2023東広島地区フェスティバル」に向けての最終調整。『龍星群』が演奏されています。すでに、ものすごい完成度で、圧巻の演奏です。一昨年は県大会でも優勝されたというお話を聞いて、それはそうだろうと頷けました。ソロ演奏の部分はお琴の高貴で繊細な音色が奏でられ、後半に向けて、若さ溢れる迫力のある演奏。息もぴったり。感動しました。

 「ことNEWあんさんぶる」では、大会に合わせて毎年2曲の新曲を練習されるそうです。今年は『さらし風手事』と『龍星群』。『龍星群』という曲はTVアニメ『この音とまれ!』の中で演奏された曲。若いメンバーが多いグループだからこその選曲と言えます。もちろん、古典の曲を演奏することもありますが、若い世代が楽しめる曲を演奏することも増えているそうです。

 また、一般の方にも楽しんでもらえるように、ラジオ体操やカープの曲などもレパートリーに持っているそうで、幅広い世代が楽しめそうですね。

 お琴という楽器は、桐の木をくり抜いた胴に張った13本の弦を、象牙で出来た爪ではじいて音を出します。それぞれの弦に番号がついていて、楽譜には、その番号が書かれています。番号の弦を順番にはじいて行くと曲を奏でられるという仕組み。音符が読めなくても大丈夫です。こう聞くと、私にもできるかも!って思いませんか。

 やってみたいと思った方、11月21日(火)と28日(火)13:30~15:30まで、安芸津生涯学習センターでお琴の体験会があるそうですよ。

 10月15日(日)「けんみん文化祭ひろしま2023東広島地区フェスティバル」での「ことNEWあんさんぶる」の演奏を聴けば、「こんな演奏ができたら、気持ちがいいだろうなあ」って思うはずです。そう思ったら、体験会に出かけてみてください。

 演奏だけ聴きたい方、11月11日(土)の火とグルメの祭典安芸津フェスティバルでも演奏予定ですよ。